XS650スペシャルでよくある故障と修理費用

クランクシャフトが回らない

 

日本にアメリカンバイクというものを普及させたといってもいいのがこのヤマハのXS650スペシャルです。
プルバックバックハンドルに段付きシート、長いフロントフォークに短いリヤサスペション、この典型的なスタイルを日本に持ち込んだのがこのモデルで、それ以降ヤマハではアメリカンバイクにスペシャルというネーミングを与えることとなりました。

 

このモデルはXS650をベースにして作られたもので1978年から1980年ぐらいまで販売されていたというかなり古いモデルです。
古くなるといろいろトラブルが出るものですが、ここまで古くなると金属疲労も進んでいるため、思ってもみないところが思ってもみない症状であらわれることがあります。

 

そういったトラブルがエンスト後クランクシャフトが回らなくなるというものです。
普通に走っていたらエンジンからガチャンといったと思ったらエンジンが止まってしまい、リヤタイヤがロックしてしまいました。
何とか転ぶこともなく止めることができましたが、ギヤが入った状態では押して移動することもできず、クラッチを切るかギヤをニュートラルに切り替えて何とか動かせるといった状態になりました。

 

その後再始動を試みましたが、スターターボタンを押してもうんともすんとも言いませんし、キックペダルを引きだしてキックしてもキックペダル自体が全く動かない状態になっているのです。
この症状はクランクシャフトの固着を意味します。

 

クランクシャフトの固着はよくエンジンブローを引き起こしてピストンが焼き付いてしまった時などによく起こるものですが、それまでエンジンには全く問題はなく、エンストした時も白煙をはくわけでもありませんし、オイルをぶちまけることもなかったのでそれは考えにくいといえます。

 

そこで修理に出すと、なんと意外なことでクランクシャフトの固着が起きていることがわかりました。
場所はクランクケース内、ちょうどスターターモーターが付けられている部分で、スターターモーターをクランクシャフトにつけられているギヤの間にあるワンウェイクラッチを支える部分が金属疲労で割れてしまい、ワンウェイクラッチが斜めになってしまって、スターターモーターのピニオンギヤとクランクシャフトのギヤを繋げてしまったのです。
エンジンが回っている状態でワンウェイクラッチが突っかかっている状態になれば、クランクシャフトに無理がかかりエンジンは止まってしまうのは当然で、更に突っかかっている状態ではクランクシャフトも回すこともできないでしょう。
ワンウェイクラッチはクランクケース側とクランクケースカバー側両方の突起によって支えるような構造になっているのですが、その両方の突起が金属疲労によって割れてしまっています。

 

スターターモーターはかなりトルクのある電気モーターですので、エンジンを始動するたびにその周りにはかなり負担がかかります。
新しいうちは全く問題はありませんが、金属疲労が進み強度が無くなってしまえばそのトルクに負けて割れてしまうのでしょう。

 

この部分はクランクケースと一体式で作られている部分ですので、直すにはクランクケースとクランクケースカバーをそっくり交換しなければなりませんのでかなりに費用が掛かります。
部品代だけでなく、既存のエンジンにつけられているものをクランクケース以外すべて移植しなければなりませんので、費用としても10万円ぐらいになってしまう可能性もあります。

 

安く上げるにはスターターモーターをあきらめてキックスターターだけ乗る、それを覚悟することができれば、つっかえ棒になっているワンウェイクラッチを取り外したままにすれば、エンジンをかけることができます。
これだけなら10000円もかからないでしょう。

修理するより売ったほうが得するかも・・・・

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